読者の皆さん、こんにちは。
突然ですが、「電気は誰が発明したんだろう?」と考えたことはありませんか? もし、ある日突然この世界から電気が完全に消えてしまったら、私たちの暮らしはどうなるでしょう。きっと大混乱に陥るはずです。私たちは毎秒、毎分、当たり前のように電気を使っています。しかし、多くの人が勘違いしている面白い真実があります。実は、電気は誰かが「発明」したものではなく、もともと宇宙に存在していた「自然現象」なのです。
そうなのです。電気は水や空気と同じように、この世界に最初からあったものです。ですから、電気の「生みの親」を探すよりも、歴史の本当の主役としてこう問いかけるべきでしょう。「一体誰が、この野生のエネルギーを発見し、飼いならして、私たちの家まで届けてくれたのだろう?」と。

|電気を「飼いならした」先人たちの時間旅行
物語の始まりは、はるか昔、紀元前600年頃にさかのぼります。ギリシャの哲学者タレスは、琥珀(樹液の化石)を毛皮でこすると、小さなワラを吸い寄せることに偶然気づきました。これが、静電気の最初の発見です。それから長い時を経た1600年、イギリスの学者ウィリアム・ギルバートが、ラテン語の「琥珀」という言葉をもとに、正式に「Electricity(電気)」という言葉を生み出しました。
しかし、「電気」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、1752年に嵐の中で凧揚げをしたベンジャミン・フランクリンではないでしょうか。実は、彼も電気を作ったわけではありません。彼は凧と鍵を使って、「空の雷と地面の電気は、本質的に同じものである」という大胆な事実を証明したのです。
歴史が本当に大きく動いたのは1800年のことでした。アレッサンドロ・ボルタが世界初の電池(ボルタ電池)を発明したのです。これにより、一瞬で消えてしまう静電気の火花ではなく、絶え間なく安定して流れる電流を人類は初めて手に入れました。その後、1831年にマイケル・ファラデーが電磁誘導を発見し、発電機によって電気を大量生産する道が開かれます。そして最後に、二人の天才を忘れてはなりません。白熱電球を商業化して暮らしに普及させたトーマス・エジソンと、現代の私たちの寝室まで電気を遠く運ぶ「交流(AC)システム」を設計したニコラ・テスラです。

|回路と水流のお話:電圧は貯水タンク?それともポンプ?

科学者たちによって飼いならされた電気がどのように動くのか、よく「パイプの中を流れる水」に例えられます。この古典的な例えでは、電圧(ボルト)は「水を押し出す圧力」、電流(アンペア)は「流れる水の量」、そして抵抗(オーム)は「パイプの細さや障害物」に当たります。
ここで、多くの方が「じゃあ、電圧って、高い場所にある貯水タンクみたいなもの? それとも水を送るポンプみたいなもの?」という疑問を持つようです。
面白いことに、答えは「両方」です。
もし、乾電池やバッテリーのことを考えるなら、電圧は「高い場所にある貯水タンク」に似ています。タンクの高さが静かな圧力を生み出します。タンクが高ければ高いほど(ボルトが大きければ大きいほど)、水は勢いよく流れ落ちます。けれど、使い続ければタンクの水はいずれ空っぽになります。
一方で、お家のコンセントにきている電気を考えるなら、電圧は「水を送り出し続けるポンプ」のようです。発電所のタービンが回り続けることで、常に一定の動的な圧力(日本でおなじみの100Vや、ベトナムの220Vなど)を維持し、家電製品に電気を送り続けているのです。
正確にいえば、電圧とはタンクやポンプそのもののことではなく、それらが作り出す「押し出す力」、つまり水を動かすための「圧力の差(電位差)」のことなのです。
|電気の回路で、一番の「王様」はだれ?
電流(I)、電圧(U)、抵抗(R)の中で、どれが一番重要なのでしょうか? この問いは、「車にとって、タイヤとハンドルとエンジン、どれが一番大切ですか?」と聞くようなものです。すべてが一つになって動くシステムですが、見る角度によって、主役は変わります。
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「目的」から見れば、一番の王様は「電流(I)」です。 なぜなら、実際に動いて仕事をするのは電子の移動(電流)だからです。電球を光らせ、扇風機を回し、スマホを充電するのはすべて電流の役割です。また、私たちに感電の危険をもたらす直接の原因も電流です。
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「コントロール(制御)」から見れば、「電圧(U)」と「抵抗(R)」が決定権を握っています。 私たちは、流れている電流を直接手でつかんで強くしたり弱くしたりすることはできません。電流を変えるには、他の二つの要素を動かす必要があります。電圧(U)はすべての始まりであり、車でいう「アクセル」です。 そして抵抗(R)は、最も器用なコントロール役です。ファンの風量調節つまみや車の「ブレーキ」のように、パイプを絞ったり広げたりして、通す電流の量をきれいにコントロールしているのです。
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この短いお話が、毎日私たちの暮らしを照らしてくれる電気というエネルギーを、少しでも身近で親しみやすいものに感じるきっかけになれば嬉しいです。
次回のブログでは、ちょっとした日常の謎を解き明かします。「なぜベトナムの電圧は220Vで、日本やアメリカは100Vなのか? もし間違えて挿したら火を噴いてしまうのか!?」についてお話ししますね。どうぞお楽しみに!
それでは、またお会いしましょう!